2016/9/13号 利上げに備えて
おはようございます!!
Paris-MaXですっ。
秋風が感じられるようになる中、
相場にも《冷たい風》が吹き始めてきました。
しかし、ここ最近の相場が、
《日銀ETF買いの増額》によって・・・
※ 《生ぬるい空気》と《無風》
・・・という非常に『気持ち悪い』環境になっていたことから、
動き出したことは『健全さ』の証と考えて良いでしょう。
マーケットは、生き物と同じように・・・
※ 動いてこそ、生命力が溢れる
・・・苦難を乗り越えて
パラリンピックで活躍されている方々を見ていると、自分も力が湧いてきます(#^.^#)
金融マーケットも、漠然とした・・・
※ 金融緩和神話
・・・という《呪縛》から脱しようとしているかもしれません。
その《自由》を手に入れた時に、
相場がどのような《動き》を見せるのか・・・
その時の備えて、シナリオを準備しておくことにします。
先週末に、《利上げモード》に入った時の
ニューヨーク株式市場の反応ですが・・・
※ 公益・通信などの、高利回り銘柄の下落が際立った
・・・まぁ、当然の動きですね(´・ω・`)
利回りが低下した《国債の代替資産》として買い上げられた分、
『利回り上昇』となれば売られやすくなります。
日本株でも《ディフェンシブ売り》なんていう相場が見られたりしますが、
同じ環境になったときの日米の株価指数の動きの違いは・・・
※ 構成銘柄・比率の違い
・・・によるものです。
その他、不動産や建設なども、マイナスの影響を受けますね。
特に、一部のFRBメンバーから、
利上げが必要な理由として・・・
※ 不動産価格の高騰・・・が挙げられています。
同時に・・・
※ 先日行われたECB理事会の《タカ派的》なスタンス
・・・その影響も相まって、日銀の政策次第では
《不動産》や《ETF》に相当の逆風が吹くかもしれません。
それとは逆に、《利ザヤ改善》ということで・・・
※ 金融株にはプラスに働く
・・・という可能性もありますが、
それも『経済が腰折れ』して金回りが悪くなったら
元も子もないので、利上げの影響次第でしょう。
特に、《ドル高》と《利回り上昇》が重なると・・・
※ 新興国への貸し出し部分の《貸し倒れリスク》が高まる
・・・ということで、最悪《金融不安》に陥るというのは、
様々なところで言われている通りです。
果して、ドル資金で賄われている世界各国の経済活動に・・・
※ ドル&金利上昇(返済額の増加)を乗り切るだけの《収益性》があるのか
・・・これは、《新興国》だけでなく
《アメリカ》も含めて不安視されている部分です。
ドルが・・・
※ 基軸通貨
・・・と言われている所以でもありますね(´・ω・`)
ここまで書いただけでも、
これまで『FRBが悩むに悩んできた理由』が分かる気がします。
アメリカ国内では、
《不動産市況&家賃の高騰》を受けて・・・
※ 車内での生活を余儀なくされている
・・・そんな方々が存在します。
ここ最近になって、
賃金の上昇が見られ始めましたが・・・
※ 不動産価格の上昇率には、到底及ばない
・・・ということで・・・
ずっと『低金利政策による資金の動き』は歪な状態が続いていました。
これは、《中国》や《日本の一部の地域》でも、同じことが言えます。
しかし、中央銀行が出来ることは・・・
※ 資金の流通量の調整
・・・であり、《資金の流通ルート》を調整するのは
《行政》の役目なので、中央銀行の責任を問うのは『筋違い』。
恐らく、世の中の至るところで・・・
※ 一体となること
・・・が求められているのでしょう。
そういう意味では、日本にも同じことが言えますが・・・
※ アメリカも不十分だった
・・・と言えるのかもしれません。
《株価》や《企業の立場》を重要視するのなら・・・
※ 利上げ先送り
《国民生活(物価・特に不動産価格)の安定》を重要視するなら・・・
※ 早期利上げ
そんな・・・
※ あちらを立てると、こちらが立たず
・・・という困った状態になっている、アメリカの金融政策。
☆ 利上げ ⇒ ドル高 ⇒ 日本株上昇
そんな単純な話ではないのですね(´・ω・`)
ここまでは、《経済》の観点からの考察でした。
実は『経済への悪影響を不安視する』だけで終われば、
短期的にはそれほど大荒れにはなりません。
そう・・・
※ EU離脱を問う、イギリス国民投票
・・・のように(´・ω・`)
金融マーケットにとっては、もっと怖いことがあります。
それは・・・
※ ポートフォリオのクラッシュ
・・・投資家のポートフォリオが傷んで、
ポジション全体を閉じる動き(リスクオフ)が活発化すること。
特にリスクをはらんでいるのが、
世界的な金融緩和政策によって
《異常な高値》を長期間続けてきた・・・
※ 国債市場
『高値を長期間続けてきた』ということは・・・
※ その高値で持っている投資家が、それだけ多数存在する
つまり、少々の国債の価格下落でも
『評価損が発生・増加する』ような・・・
※ アキレス腱・・・のような部分と言えます。
もし、《許容できる損失の限界》を超えて
『ロスカット』が誘発されるようなことになれば・・・
※ 売りが売りを呼ぶ展開
・・・という可能性も、否定は出来ません。
そのような動きは、ここ数年、
株や商品の世界ではたびたび起きています。
《運用》にまつわる技術やルールが・・・
※ 高度に発達&厳格化された
・・・その代償とも言えるでしょう。
そうならないように気を配りながら利上げをするのが・・・
※ 中央銀行の腕の見せ所
・・・ということで、可能性は低いと思われますが(´・ω・`)
グリーンスパン・元FRB議長などが・・・
※ 利上げによる金利の急上昇
・・・というシナリオを描いています。
何年かに一度起こる《金融パニック》は、今後も恐らく、起き続けるでしょう。
そのような時に、自分達が出来ることは・・・
※ 《可能性》を意識し、
実際それが起きた場合に備えて、万全な準備を整えておく
・・・という以外にありません。
くれぐれも、重要なことは・・・
※ 『当てること』ではない
・・・それを忘れないでください。
最後に、アメリカ10年債利回りの年間チャートを載せておきます・・・
【9月12日 アメリカ10年債利回り 年間チャート】
・・・ほぼ《2%》を下回る水準で推移してきましたので、
このあたりの水準が《分岐点》となるかもしれません(´・ω・`)
それでは、今週も頑張りましょうっ。
by Paris-MaX
Paris-MaXの経済を勉強しよう。
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